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「残虐記」桐野夏生~「女ってこわ~い」の段



著者: 桐野 夏生
タイトル: 残虐記


映画だけでなく、読んだ本の感想なんぞも
書いていこうかと思う。



「残虐記」桐野夏生  新潮社刊



【あらすじ】

失踪した女性作家が残した原稿。
そこには、25年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が
被害者であったという驚くべき事実が記してあった。



単行本ではあるけど、ページ数もさほど多くなく
半日ほどで、一気に読んでしまった。

彼女の作品は、今までに、何作が読んだことがある
けど、いつもの事ながら、”女性”を見る目が怖い。

どの作品にも言えるが、同性だからこそわかる
女性心理というものが、実に繊細に書かれているにも
関わらず、そこには、センチメンタルな甘さのようなもの
が微塵もない。

女というのは、かわいくて、はかなげな物であると
思っている人達にとっては、彼女の描く、クールで
したたかな
女性達はおそらく受け入れられない
んじゃないかな。

そして、女性読者にすれば、読んでいく内に、いつの
間にか、自分の仮面の下に隠されている邪悪な心
気づかされ、恐れおののくのではないだろうか。

この作品も、明らかに、数年前世間を騒がせた
”あの”新潟の女児監禁事件を題材にしているのだという
事がわかるが、そこには、被害者に対する”同情”という
ものが一切、感じられない。

描かれているのは、うちひしがれた可哀想な被害者ではなく、
まわりの同情や好奇の目に関係なく、変に冷めてしまって
いる姿。
誰の手を借りることなく、自分の中で事件をクールに批評して、
解決してしまっている
その姿は、可哀想な被害者に同情したい
読者にとっては、ある意味、"かわいくない"という感情すら
感じさせてしまう。

こういう事件の被害者を題材にした小説っていうのは、
書くの難しいとつくづく思う。
書き方によっては、被害者やら、被害者に同情する
第三者の神経を逆なでするような事になりかねないから
である。

この小説も批判、中傷は結構あったのではと思う。
でも、そういう描き方によっては、タブー視される題材
あえて選んで、自分の想像力に結びつけて一つの作品に
してしまう所が彼女の一番のすごさなのではないだろうか。

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えそらん

Author:えそらん
神出鬼没の回遊魚。
高校で国語を教えています。
はっきり言って、日本一古典の似合わない先生だと思います。

* ただいまハマリ中~*
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・・・で、最近は松潤

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* シフクTIME * 
  ライブ行くこと
  映画・海外ドラマ(米)鑑賞

* 老後の夢 *
・ロズウェルの円盤墜落現場訪問
・CIAに再就職(雇って~♪)
・アタック25の出演

『日々是好日』をモットーにフットワークのいい毎日をめざしています。

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