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★ネタバレあり★「ノーカントリー」~「アメリカの本質をえぐる寓話なり」の段

アカデミー賞受賞作はとりあえず押さえておこうと
いうことで、多忙な中、無理して見に行ったけど、
いやいやどうしてなかなかの衝撃的な作品であった。
娯楽映画として見ても、メッセージ性の強い映画として
見てもかなり質の高い映画ではないだろうか。

 【あらすじ】

 1980年代のテキサス。狩りをしていたモスは、麻薬密売の
内輪もめの末に置き去りにされた200万ドルの大金を偶然見つけ、
持ち逃げするが、その為、謎の殺し屋シガーに執拗に追われる
事になる。それを察知して、彼の身を案じた老保安官がその事件を
追うことになる。

 全編通して、息もつかせぬ展開

 かなり残酷な流血シーンが続くけれど、そんなのを忘れてしまう
程に、殺し屋シガーの一挙手一投足にくぎづけである。
 
 昨今のこの手の映画と言えば、カーチェイスだとか
銃撃戦だとかやたらやかましい映画が多いのだけど、
この映画に流れるのは、ひたすら緊迫した”静寂”

 そして、ハビエル・バルデム演ずる殺し屋シガー怖すぎ・・

 かって、こんなに静かで恐ろしい殺し屋がいただろうか。
 彼が現れるだけで、次の展開が恐ろしくってどきどきである。
 前半にあった何てことのないコンビニでのシーンなんて、
怖いのなんのって・・。
 実際、一人で店番している時に、あんなのが現れたらと思うと
それだけでふるえあがってしまう。

 「スィーニー・トッド」を見て、今年のアカデミー賞助演男優賞は、
ジョニーに決まり♪・・・ なんて思っていた私ではあったけれど、
この映画を見てしまうと、ジョニー落選も仕方ないかなと思えてしまう・・。
 
 とにかく
すごい存在感なのである

 ・・・とまあ、この映画は、彼の演技を見る為のただのアクション&
サスペンス映画なのかな・・と思いきや、トミー・リー・ジョーンズが
からんでくるあたりになるとやけに哲学的なお話しに・・。

 そして、ラスト付近、モスの妻をシガーが訪ねるあたりから大盛り
上がりなのにも関わらず、そのまま終わらず、ラストは、「へ?」と
いう終わり方。

一体、この映画は、何が言いたいの???

・・とネットの感想でも結構議論されてたけれど、

でも、この映画の原題がただの「ノーカントリー」だけではないと
知って、なるほどな・・と思った。

原題は、「No country for the old men」

年寄りに居場所はない。

”近頃の若いもんは・・”
・・ではないが、ラスト、老保安官は、世の中の犯罪の凶悪化を
嘆き、もはや現代に自分の出番はないと引退をする。
しかし、そう嘆く保安官を前に、かって保安官時代に犯罪者に
よって傷つけられた元保安官の叔父は、決して、昔が平和では
なかったこと。騎兵隊の昔から凶悪な犯罪者によって犠牲者が
出たという話しをする。

これこそがアメリカ

原作は、「血と暴力の国」なんだそうだ。

 ベトナム戦争に行ったというだけで、検問を突破できるのもアメリカ。
 
 お金がすべてを動かすというのもアメリカ

 ラストの交通事故の場面
 善意に対してさえもお金を払わずにはいられないシガー。(これって
「バベル」でも同じシーンがあったような)

 一方で、不慮の自動車事故で重傷を負ったシガーに。シャツを
あげた少年
 お金を差し出すシガーに 「これは、善意だから・・」とはじめは拒否を
するが、結局もらった後は、そのお金の取り分で友人ともめる。
 
 これもまたアメリカなのであろう・・。

 最近のアカデミー賞の候補作が、どうも暗く重いテーマばかりであると
何かに書いてあったが、華やかでも裕福でもないこの姿こそが、
アメリカの本質なのだと言いたいのではないだろうか。
 そして、そのアメリカの『悪の象徴』っていうのが、今回のシガーなん
だろうね。 悪党シガーというありえないキャラを通じて、まさに
アメリカの本質をえぐった『寓話』と見ると非常に含蓄の深い映画で
あった。

 ところで、保安官のトミー・リー・ジョーンズ良いな~。

 「このろくでもない星の・・」と嘆くコーヒーCMの宇宙人と妙にかぶってる。

 


 
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えそらん

Author:えそらん
神出鬼没の回遊魚。
高校で国語を教えています。
はっきり言って、日本一古典の似合わない先生だと思います。

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・・・で、最近は松潤

と気が多いです。

* シフクTIME * 
  ライブ行くこと
  映画・海外ドラマ(米)鑑賞

* 老後の夢 *
・ロズウェルの円盤墜落現場訪問
・CIAに再就職(雇って~♪)
・アタック25の出演

『日々是好日』をモットーにフットワークのいい毎日をめざしています。

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